しょーしきのしょーしつてん

消失点を探そうと思います

【日記】青森旅行1日目その1「八戸のゲームセンター」

 青森に旅行に行ってきた。青森を訪れるのはこれで三度目で、それぞれ青森県立美術館の企画展が目当てだったが、過去の二回は日帰りと一泊で非常にあわただしかったため、今回は二泊の予定を立てて青森への旅と相成った。まずは八戸で一泊し、次の日青森でもう一泊。翌日ゆっくりと帰ってくるというのが大雑把な計画であった。

 まずは一日目、八戸。盛岡からの八戸までの移動には在来線ではなく新幹線を使った。何故かといえばもちろん値段の高さである。IGR岩手銀河鉄道の料金の高さは全国レベルであることで有名で、新幹線を使ったほうが安いとまでいわれている。値段がさほど変わらず時間も大幅短縮できるとなれば新幹線を使うほうがいいのは間違いない。ただ、盛岡から青森方面の新幹線はすべてはやぶさなので自由席はない。仙台より北では指定席を取らなくても自由券で指定の席に座っていいことは有名だが、はやぶさはそうは行かない。とはいえ精々三十分程度の道のり、デッキで立っていてもなんら問題はない。
 そう思っていたのだが、ここで誤算だったことがある。何かといえば電波の問題だ。盛岡から北の路線はほとんどトンネルの中で、携帯の電波がほとんど入らないのである。それが気にならないといってもトンネルの中では何の景色も見えないので一つも面白くないし旅情もへったくれもないので、これから新幹線を使って青森に行く人は注意が必要だ。
 かつて青森まで行ったときは盛岡―青森の高速バス、盛岡―八戸の在来線を使ったことがある。高速バスも悪くはないのだが、結局のところ見える背景は高速道路の防音壁であり、時間もこの中の移動手段では一番かかるのであまりお勧めはできない。景色を楽しみたければ在来線であるIGR岩手銀河鉄道が一番なのだが、こちらは料金が高く、旅行の味方青春18きっぷも使えないという罠もある。在来線からの乗り換えも若干分かりづらいので、東北縦断の旅行を計画している人はよく検討してみてほしい。
 当初は在来線を考えていたので、予定よりも早く八戸に到着した。もっとも出発する時間が遅れたのでそれでとんとんではあったのだが。この八戸駅の魅力はやたらめったら広いところと、なんといってもこの
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地域企業紹介コーナーがある駅は最高
 地域企業紹介コーナーである。
 この手の地域企業紹介コーナーは駅の広さを持て余している感がありありと出ていて、地方の駅の魅力として最高クラスを誇っているといってもいいだろう。展示されているものは大体下請け生産している工業生産品であるところもポイントである。
 昼食は八戸駅に併設されている交流プラザユートリー内のレストランでとった。
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三色丼
 以前訪れたときは海鮮ラーメンを食べたのだが、隣の席で同じ三種の海鮮丼を食べていたので釣られて海鮮丼を頼んでしまった。海鮮丼を見ると「目玉焼きの黄身、いつつぶす?」のちらし寿司の話も思い出してしまうが、今回はわさび醤油を溶いて上からかけていただいた。卵がないからそれでいいのだ、と孤独のグルメ気分。一人で旅行をする際の食事は大体が孤独のグルメ気分である。
 昼食後は、コインロッカーに荷物を預け八戸線に乗って本八戸へ移動。八戸駅は八戸の入り口なのだが、八戸の市街地へは本八戸からアクセスする。本八戸駅から十分ほど歩くと八戸の市街地へと出ることができる。私も本八戸から市街地まで歩いたが、道中に地元の女子高校生の集団がいて、スカート丈が膝の見える程度で非常に眼福であった。
 本八戸での目的地は、G3ポロス八戸というゲームセンター。このゲームセンターは、東北で唯一の、
 
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オラタンが現役
 電脳戦記バーチャロン オラトリオ・タングラムが現役で稼働してるゲームセンターなのである。ここ以外だと、仙台の有名ゲームセンタープレイランドエフワンで稼働していたのを見たことがあるが、それもすでに10年前のことになる。このポロス八戸はエフワンと違って、ボウリングセンターが併設された二階建ての大型のゲームセンターであり、ガンダム勢のチンパン中学生と艦これプライズと両替の間を往復するオタク、ダーツやボウリングで大騒ぎするウェイ系、ボウリングを楽しむ中年のおばさんたち、といった様々な人種が混成して存在するカオス空間であり、旅行者にも優しい。
 バーチャロンはとりあえずエンディングを2度ほど見て終了にした。私自身そこまでゲームが上手いわけではないし、対戦なんか発生してもむしろ困るくらいだったのが、今までプレイしてきた中で一番いいプレイができたような気はした。バーチャロンのゲーム性について話すとこれもまた長くなるので割愛するが、所謂確定を取るのが上手くなっていたような気がした。もちろん気がしただけかもしれない。
 1階に下りてプライズコーナーや音ゲーコーナーを見ていると、金正恩総書記のような髪型をしたオタクが艦これの電キーストラップを取るために筐体と両替機の間を往復しているの様子や、白髪の女性がDIVAをプレイしていたりするのが見えた。どちらも異様な光景だったが、一度トイレに行ったあと戻ってみるとそのどちらも見えなくなっていたので何かの幻だったのかとも思う(特に後者)。件のオタクが粘っていた筐体に行くと、それ以外の艦これグッズで、ラバーストラップがあった。ラインナップは、大和、五十鈴、瑞鶴島風、そして三隈。人によって好みはあるだろうが、個人的にはこの中では三隈一択である。ホテルのチェックインまで時間はあるので、私は三隈を狙うことにした。
 この筐体は、爪を引っかけて紐を引っ張るタイプであった。以前に同じタイプの筐体を触ったことがあったし、この手のゲームは比較的得意だという自信もあった。のだが、この筐体は少し違った。まず、アームの移動が速い。紐を引っ張るという性質上、割と正確に引っかけないとそもそも引っ張ることすらできないというのに、アームの移動が速いので微調整が非常に難しい。さらに、引っ張らないといけないヒモもやたらに長かった。見えている部分は短いのだが、余っている部分が後ろに垂らしてあったので、長さがパッと見で分からないようになっていたのである。最近のゲームセンターのプライズはある程度の金額を投入しなければとれない設定になっていることぐらいは承知しているつもりだったが、これは想定外のヒモの長さであった。こういうある程度金額投入したことにとって進展したことが見えてしまうタイプのものだと、そこまでの投資を無駄にしたくない、ということでその後もコインを投入し続けてしまうという事態がよく発生する。しかも、紐が伸びるにつれアームの位置は変えていかないといけないし、目印もなくなっていくので難易度はどんどん高くなっていく。そして、ホテルのチェックイン時間に間に合う電車を諦めてまで粘った結果、
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くまりんこ
 何とか獲得した。
 苦労しただけあって喜びも一入である。旅行出発直前まで遊んでいた艦これの夏イベントで三隈が活躍していたこともあり、非常に感慨深いものがあった。その後は、ホテルにチェックイン時刻が遅れる旨を連絡した後、駅の売店で旅行中吸おうと思っていた煙草を一箱買った。これまで煙草なんて吸ったこともないのだが、一人で旅行するなら煙草の一つでも吸えばカッコがつくかという考えのもとであった。

 to be continued…