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しょーしきのしょーしつてん

消失点を探そうと思います

児童ポルノ法改正に関して本当にもう一度だけ書いておく

 

 児童ポルノ法の改正案がどうのこうのなので、児童ポルノに関して多くのアクセスがある当ブログも改めて触れておこうかと思います。そもそも古いブログでも散々散々書いたので正直飽きているのですが、あのころと比べてインターネットユーザーが増えたことも加味しまして、本当にもう1度だけ触れておこうかと思います。

 1.そもそもなぜ児童ポルノ法があるのか?
 まずはここから始めなければいけません。そうでないと改正問題について正しい理解ができない可能性が高い上、そもそも児童ポルノや児童売春の問題について根本的な理解が欠けている人が圧倒的多数だと想像できるので。

 ・性交同意年齢
 児童ポルノ法についての話を始める前に、刑法177条強姦罪などに見られる「性交同意年齢」について触れておきます。強姦罪の条文を見ればわかるとおり、13歳未満との性行為は合意の元であっても強姦罪が成立します。これは何故かといえば、「13歳未満は性行為の是非について判断する能力を有していない」という論理が前提となっているからです。携帯電話の新規契約などで、18歳未満が一人で行えなかったりするのを想像してもらえれば分かりやすいでしょうか。無論、本当に判断する能力がないのか、子どもの意志を尊重するならそんな規定は違憲ではないのか、そもそも13歳以上でも判断する能力があるのか、という話も出てはきますが、それは法律のせいじゃなくて13歳未満から13以上を取り巻く社会やメディアをそれを管理しようとする行政の話なので文句はそっちへ。

 ・青少年保護条例の淫行規定について
 上記の範囲を拡大して、青少年の健全育成という目的で各県ごとに条例として規定されているものが青少年保護上程ということになります。その中でも、主に18歳未満との性行為を禁止しているのが淫行規定といわれるものです。禁止している理由は前記の通り「性行為の是非に関して判断能力を有していない」というものです。ただし判例上はお互いの「真摯な交際」が認められていれば無罪という判決が出ている場合もあります。いってしまえば、「18歳未満の無知な子どもをだまして性行為に及ぶこと」が違法とされているわけで、相手方が18歳未満であっても、適切な判断能力を有していて、お互いが合意の上であれば問題ないということですね。他にも両者が婚姻関係である場合なども罪に問われなかったはずです(うろ覚え)。ちなみにじゃあ18歳未満同士、たとえば高校生同士や高校生と中学生は違法じゃないのかという疑問もありますが、この場合は違法ではあっても罰則はない、というのが通例となっているようです。いっておきますが中高生と小学生の場合は強姦罪が適用されるので関係ありません。

 ・では児童ポルノは……
 ここまで書けばだいたいわかると思いますが、児童ポルノ法による児童の保護というのは、基本的には「判断能力のない子どもを守る」ことを指します。成人女性のヌードが許可されて、18歳未満の児童のヌードが許可されないのは、18歳未満の児童がヌードを撮影して出版することに合意したとしても、その合意が適切なものかどうかわからないから、というわけです。貴方が家電量販点や携帯ショップの販売員をしていたとして、腰が曲がった老人や未収学児童相手にスマートフォンの制約をオプションてんこ盛りにして取り付けたとしてもんなもん通るわけねーだろハゲが。
 児童ポルノ法は法律によって定義されている「児童ポルノの作成・頒布」を禁止していますが、同法内では金銭によって児童と性行為に及ぶ行為も禁止されています。これは強姦罪や淫行規定によっても禁止されてはいますが、こちらは金銭によって、というのが違いです。ちなみに私は援助交際という単語が死ぬほど嫌いで、素人売春なり児童売春なりといった実態に即した表現を用いるべきだと常々思っております。金を払う方の問題についてはここまでで述べてきたとおりなので、金を貰う側の問題についてはまた後で。

 2.児童ポルノ法改正についていろいろ
 前回児童ポルノ法改正について話題になって私がいろいろにネット上で情報集めしたり条文読んだりしてたのももう5~6年前なわけですが、今回も改正に関して問題点は同じです。同じです、というかどうせ同じだろうと思ってソースをよく読んでいないので本当はなんともいえないのですが、おそらく同じだと思うので6年前と同じことを書きます。当時はSNSなんてmixiしかないみたいな状態だったので、時代は変わるなあという思いを込めて同じことを書きます。

 ・単純所持の禁止について
 おそらく最大の争点であり、反対派が譲れない一線でもあるでしょう。現行の法律で禁止されているのは「児童ポルノの作成・頒布・頒布目的所持」であり、法律上規定されている内容(1号から3号まである)の写真、電磁的記録に係わる記録媒体その他のものを新たに作成したり、不特定多数の元に行き渡ることを可能な状態にしたり、その目的のために所持することが違法となります。注意すべきなのは「頒布」という言葉の定義であり、ここでいう頒布とは「有償・無償を問わず不特定多数のもとへ拡散させる」行為のことを指します。以前までは販売と頒布が別の概念として規定されていたのですが、実際に媒体を渡さなくても電気通信によってデータの移動が可能になったため所有系の移転の都合ができて条文に無理が生じたたため改正された経緯があります。詳しくは刑法175条の直近の改正に関して調べれば出てくると思います。
 さて、単純所持を禁止するということは、前記した「頒布目的所持」の禁止をさらに厳しくして、頒布する目的がなくても所持を違法とする、という意味だと捕らえることができます。頒布目的所持と単純所持をどう区別付けるのか、という点は現在でも問題だとされている点ではあるので、非常にデリケートでかつ厳しい規制だということができます。特に、かつての頒布・販売目的所持というのは、大量にダビングしたビデオテープや光磁気ディスクを保有して、販売用のラベルや梱包資材を用意して顧客情報も持っていた、というある種分かりやすい物的証拠があれば証明できるのですが、現在ではインターネットなどの電気的通信によって容易に頒布することが可能になり、どういった状態が頒布目的所持なのか明確でない、という状況の変化があるからです。例えばファイル共有ソフト等で、児童ポルノの取得が同時に拡散につながる、という場合などは児童ポルノの頒布目的所持ということもあるかもしれませんが、ファイル共有ソフトの通信の方式に左右されるため、明確な基準ではありません。
 この上で単純所持を禁止すれば混乱と見に覚えのない摘発が多発する可能性が低くないとは思えません。ファイル共有ソフトの例を取れば、例え自分では頒布に加わった記憶がなくとも、児童ポルノのキャッシュが残っている状態を単純所持と見なすことも不可能ではないわけですし、電子メールやウィルスなどによって意図せずに児童ポルノを所持してしまう場合もないわけではないので、一口に単純所持を禁止、といっても無理があることは明白です。ただし、改正された刑法175条においては、頒布目的所持はキャッシュなどに残っている場合は違法としないという論文も合ったりするので、児童ポルノ法においてその辺の折り合いはどうつけるのかな、という思いもあります。もし175条でいわれている通りに従うのならば、意図せずに取得してしまった児童ポルノなどについては不問とされることになるでしょう。
 
 ・児童ポルノそのものの定義について
 児童ポルノは第2条3項において定義されています。
 『この法律において「児童ポルノ」とは、写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の近くよっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ)に係わる記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識できる方法により描写したものをいう。』
 一 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係わる児童の姿態
 二 他人が児童の性器等をさわる行為又は児童が他人の性器を触る行為に係わる児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
 三 衣服の全部又は一部をつけない児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
 ――――
 引用ここまで
 
 上に揚げた各号に該当している物を作成したり頒布したり頒布目的で所持することが現行法上の違法行為となります。まあぶっちゃけていえばジュニアアイドルのイメージビデオでどこまで許されているかが基準みたいなもんですが、この定義でどこに問題があるのか簡単に触れていきます。
 まず、自分の子ども時代の写真でも該当する可能性があるということです。みなさんも家のアルバムをひっくり返すとおむつ一丁ではいさい、じゃなかったはいはいしてる写真なんかが一枚くらいあるかもしれませんが、それが児童ポルノに該当する可能性は0ではありません。他にも、家庭用の小さいビニールプールに4歳から5歳の子どもがなにも着ないで入っている写真なども児童ポルノに外套売る可能性があります。「そんなので興奮する奴いないだろ~」という一般論を持ってくる人もいるかもしれませんが、それは貴方の都合なので、興奮する人にい合わせてくれないと話が進みません。世の中では俗に「3号規定」や「三号ポルノ」などといわれまして、第3号の規定が非常に曖昧で、様々なものを児童ポルノに含んでしまうのではないか、という意見があります。
 元来法律というのはなにをやったら違法になるか、どのような刑罰があるのか、というのが明確でなければならず、「どのような物が持っていると違法になるのか」が不明瞭な法律は憲法違反ということになります。単純所持を禁止してしまうと、どんなの物が単純所持になるかわからないし、逮捕される可能性が0ではない、という状態になる可能性があるわけで、そういった事態を引き起こす法改正がよいものであるとは思えません。

 ・準児童ポルノ等の創作物規制に関して
 ここまで全部読んで貰えればお分かりかと思いますが、児童ポルノ法は「判断能力のない児童を守る」ための法律であり、別に児童に欲情することを禁止しているわけではありません。仮に禁止したいのであっても、それは児童ポルノ法が禁止すべきことではなく、思想統制法でもなんでも作ってやればいいことです。よって、新たに準児童ポルノなんてくくりを作って18歳未満の児童の性交を描いた作品を規制する正当な理由はどこにもなく、もしこれを含んだ法律を通すような奴はどっかから金でも貰ってないとできないだろうという気も起きてくるレベルです。もし海外からの要請で~とか日本人は全員ロリコン~とかいう話がとんできたとしても、じゃあ欧米の人間と日本人の体格・発育の差はどうなってるんだという話で、ポルノに出演している日本人の年齢を日本国籍外の人間がどこまで正確に把握しているのかという疑問があり、海外からの要請なんてのはクソくらえだと思ったほうがいいです。

 3.被害者(とされている児童)について
 よく児童売春は「被害者のいない犯罪」などといわれることがあります。赤坂プチエンジェル事件なんかはそんな発言をした偉いクソがいて話題になりました。つまり「売る側も自分の意志でやってるんだから被害者面するな」という旨のことをいいたいわけです。私の基本的な立場としては「自分の意志で売ってると思って売る方はバカだしそれでおいしいと思ってる買う方はクズ」というところなのでそれがすべてで他にいうことはないのですが、一応細かに説明しておこうかと思います。

 ・何故売春なのか?
 よくいわれる売春をする理由というのは、お金が欲しかったとか友達に誘われたからとかがあり、そこで実は寂しかったから、という決まり文句がでてきます。彼氏ができると売春をやめる傾向があるみたいな話も聞いたことがありますが、某シリーズの冒頭インタビューを見る限りだとそんなことねーだろとしか思えません。また、多くの被害者は、自分が行っている行為とのリスクがどれくらいのものなのか理解できているのかも怪しいところです。

 ・素人の売春のリスク
 専門分野ではないので詳しくは述べませんが、日本の法律では売春は違法ということになっています。性風俗店はそういった法律をごまかしごまかし細々とやっているわけですし、そもそも営業するためには許可が必要です。更にうなれば、勤務している女性などに危害を加えようとしたり、店でのルールを破ろうとすればそれなりのペナルティがあり、場合によっては怖いお兄さんが奥から出てくることもあるのかもしれません。いうなれば勤務している女性は法律と店のルールによって守られているわけですが、素人が同じようなことをした場合、誰も守ってくれないというリスクを背負うことになるわけです。風俗店ならば経口避妊薬を渡されたり、性病の検診も受けさせて貰えるかもしれませんが、素人が売春をやるとなるとそういった保険は一切ありません。また、客に殴られたり意に反する要求をされたとしても拒否する術がありません。中国自動車道中1少女放置死事件というこれまたクッソ胸くそ悪い事件があるのですが、これがかなり分かりやすい例だといえるでしょう。こうなるリスクを背負ってまで売春という手段を選ばなければいけない状態ってそこまで多くないとは思うのですが、そうでない人も世の中にはいるらしいのです。じゃあそういう人を、つまりそこまでして何かを欲しがる児童を作り上げるのはどこの広告マスメディアなんだいっていう話ですが。どうにも理路整然としてませんが、個人的な感想やイメージであって法律の読解じゃないからね。

 4.個人的な愚痴
 こっから先はインターネット上で散見されるロリコンにまつわる言説に対する個人的な愚痴です。興味のない人は読みとばしてください。

 ・ロリコンきもい
 →きもくても人権は保証されているので通常人と同列です。人権が保証されない扱いを受けるのは児童を売春した者たちであり、それは不惑に達していようがイケメンホストでも同列で等しく犯罪者です。

 ・子どもは性的な目で見てはいけない、愛でるものだ
 →ハンバート教授の爪垢でも飲んどけ

 ・中学生とかババアだろ
 →ハンバート教授の爪垢でも以下略

 ・小学生とかババアだろ
 →ハンバート教授の以下略
 
 ・ロリコンの定義は云々
 ハンバート以下略

 ・昔は13歳ぐらいで結婚したんだから問題なくね?
 →平均寿命が短かった時代は早くに結婚して子どもを産まなければなりませんでしたが今はそういう時代ではありません。そもそも女性の人権やら子どもの人権やらそれどころか人権という概念すらなかった時代の話をされても困ります。

 ・大人の女に相手にされないから子ども狙うんでしょ?
 →そういうタイプも一定数存在するとは思いますが、それが即大多数と決めつけるのは間違いだと思います。成人女性に相手にされないので子どもを性対象とする、というのなら性対象とする子どもは知識などの面でも制圧可能な存在でなければならず、児童の側から馬鹿にされたりすればその児童は性対象にしない・できないということにもなります。成人女性と児童とを比較した上で児童の方が上だ、という人が世の中にいると考えた方が無理がないでしょう。

 ・ロリコンは性犯罪者予備群なので全員捕まえろ
 →確かに、ロリコンとされる人が意中の人と交際を始めて性行為に及ぶとなれば、自動的に犯罪となるわけではありますが、それは愛を声高に叫ぶ人たちが年齢差や障壁があるほど恋は燃えるという理屈を強化するにすぎないということを自覚してから発言してはいかがでしょうか。また、真摯な交際が認められれば違法とならないことは先に述べたとおりです。

 ・ロリコンはどうやったらいなくなるの?
 →ロリコンを絶滅させることに意味があるのかどうかとそれの是非は分かりませんがヒットラー式にロリコンを悪者に仕立てあげて社会的かつ属性的に抹殺し、児童に対して欲情すること事態を悪と見なして、そういった表現やそれにまつわる産業をすべて破壊すればそのうちいなくなると思います。おやどこかで行われているような。

 ・女の子同士ならよくね?
 →Exactly(その通りでございます)
 とはなりません。女性の女性に対する性的虐待も立派な犯罪です。

 5.おわりに
 いろいろ書き殴りましたが、いろいろな細かいところはかなり簡略化してるので、自分でソースを当たるなり条文を確認するなりしてください。特に、児童ポルノ法なんてそんなに長い法律でもないし児童ポルノの定義なんかもこの機会に頭に入れておいてもいいのでは。

 リンク:
 児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律
 第二十二章 わいせつ、姦淫及び重婚の罪(第百七十四条―第百八十四条) )